ライバルページのチェック項目は、内部最適化のための項目と外部最適化のための項目に分かれます。
まずは本章で内部要因をチェックして改善していき、内部最適化に努めましょう。
内部最適化が完了したら、次は次章で外部最適化を行います。
内部最適化はその名の通り、ホームページ内部、つまりホームページ自体の構造を検索エンジンに評価されやすい形に改善することが目的です。
ホームページはHTMLというホームページを記述するためのプログラミング言語で構成されています。
ビジネスの現場で取りかわされるビジネス文書に一定のルールがあるように、ホームページを作成する際に使用するHTML文書にも一定のルールがあります。
そしてこのHTMLのルールを知って正しく守ることが内部最適化になります。
ビジネス文書では、まず書面の左上に相手の名前を左寄せで書き、自分の名前はその右下に右寄せで書くことが一般的です。
そしてその文書が本社が移転したことを取引先にお知ら
せするものであれば、「本社移転のお知らせ」とその文書で一番伝えたいことを要約した言葉を中央揃えで書きます。
また、文章を「拝啓」で始めたのであれば、結びは「敬具」と書かなければなりません。
これがいわゆる、ビジネス文書を作成する上での基本的なルールです。
こういったルールをまったく無視して、好き勝手に書いた文書を取引先に送ったらどうなるでしょうか?
伝えたいことは伝わるかもしれませんが、ほとんどの場合、「まともに文章も書けない常識のない会社だ」と相手からの評価を下げてしまうことになるでしょう。
これと同じように、検索エンジンのロボットは、それぞれのホームページに書かれたHTML文書を見て検索結果の順位決定を行っています。
HTML文書の書き方がルールにのっとったものでなければ、たとえどんなによいことが書いてあったとしても、そのページに高
い評価を与えることはないのです。
なお、こういったHTML文書のルールを、ホームページ制作の現場では、「WEB標準」という言葉で表現することがあります。
一般的に「WEB標準」とは、「W3C」という団体が中心となって取りまとめている、標準的に利用される技術の総称のことをいいます。
この「W3C」のサイトでは、作成したホームページのHTML文書がWEB標準に基づいたものかどうかをチェックすることができます。
この「W3C」のサイトでのチェックに合格するページを制作することは、文書構造の正しいHTML文書を書くことにつながるため、SEO対策を行う上でもよい影響を与えることが多いでしょう。
しかし、検索結果の順位を判断するのは検索エンジンのロボットであり、W3Cという団体ではありません。
HTML文書がWEB標準に基づいたものかどうかは、検索エンジンのロボットからすれば、順位を決定するひとつの判断材料にしかすぎません。
そのため、WEB標準に基づいたページでなくても、検索結果上位に表示されているホームページも数多く見受けられます。
また、WEB標準に基づいたページでも、検索結果の上位に表示されることなくアクセスのまったくないページも数多く存在します。
SEO対策を行う上で大事なのは、W3Cの視点ではなく、検索エンジンの視点、つまり検索エンジンのロボットがHTML文書のどの部分を重要視しているかを知ることなのです。
検索エンジンのロボットが、HTML文書のどの部分を重要視しているかのポイントを理解し、ライバルページのHTML文書の記述を調査して、ライバルが見落としている対策を自分のページに施すことで、ライバルページより上位に表示させることができます。
ライバルページのHTML文書の記述を見る方法は、ウェブブラウザがインターネットエクスプローラの場合は、ブラウザ上部のメニューの[表示(V)]をクリックして、[ソース(C)]をクリックすることで簡単に調べることができます。
内部最適化のためのライバルチェック項目は次の5項目になります。
ライバルのホームページを構築するHTML文章と、あなたの会社のホームページのHTML文章を比較して①〜⑥の順で見ていきましょう。
- タイトルタグ(〈title〉タグ)
- メタタグ(〈mata〉タグ)
- 見出しタグ(〈h〉タグ)
- 段落タグ(〈p〉タグ)、リストタグ(〈li〉タグ)
- 強調タグ(〈strong〉タグ)
- 画像タグ(〈alt〉タグ)
HTML文書は、〈head〉から〈/head〉に囲まれたHEAD要素と、〈body〉から〈/body〉に囲まれたBODY要素の2つに分けることができます。
タイトルタグとメタタグはHEAD要素に含まれていて、それ以降の〈h〉タグや〈p〉タグなどはBODY要素に含まれています。
上から順に、まずHEAD要素を見て、続いてBODY要素を見るという流れでHTML文章を見比べて、各項目ごとにチェックしていきましょう。