これから外部最適化のために被リンクの数と質を集めていくわけですが、このときに気を付けるポイントは、「上位表示したいキーワードでリンクをもらう」ということです。
検索エンジンのロボットは、検索順位を決定するにあたって、「そのページが、どんな言葉でリンクを張られているか」ということも重要視しています。
なぜなら、他のページにリンクを張るときに使う言葉は、リンク先のページの内容を表すことが多いからです。
「飛行機についてはこちら」という文章にリンクが張られていれば、当然、リンク先のページには飛行機についての内容が書いてあるでしょう。
また、「飛行機についてはこちら」という文章でリンクを張る場合、通常そのページを見ている人に対して、「飛行機についてはリンク先のページを参照してほしい」という意味合いを持っていると考えます。
ようするに、リンクを支持投票のようなものと考えるのであれば、「飛行機についてはこちら」という文章でリンクを張ってもらうことは、「飛行機」というキーワードに対して票をもらったことになるのです。
たとえば同じページの中に、バス、タクシー、新幹線、飛行機とさまざまな内容が書いてあるホームページがあ
るとします。
そのホームページが、多くの人から「飛行機についてはこちら」と「飛行機」というキーワードが含まれる文章でリンクが張られているとすれば、検索エンジンのロボットは、「飛行機」というキーワードで検索されたときに上位にそのホームページを表示しようとするのです。
このように、他のページにキーワードを用いてリンクを張るときは、<a href=”リンク先ページのURL” >〜</a>というように記述します。
この<a>タグで囲まれた「〜」の部分を、アンカーテキストと呼びます。
SEO対策を行う上では、「どんなアンカーテキストでリンクを張られているか」が重要になります。
グーグルのサイト所有者向けヘルプのページの中にも、「Googleではページの有効性と関連性を評価する際に、ページ上に記載されているコンテンツだけでなく、そのページを指定しているリンクのアンカーテキストも考慮されます。
ページへのリンクのアンカーテキストに、検索したフレーズと一致する語句が含まれている場合、そのページが検索結果に表示されます」という記述があり、検索結果の順位決定においてアンカーテキストを重視していることがわかります。
アンカーテキストが、検索結果の順位決定にどれだけ影響を及ぼすかを示す例として、「18歳未満」と検索したときの検索結果画面を見てみてください。
ヤフー検索、グーグル検索ともに、ヤフーやヤフーモバイル、グーグルのトップページが上位に表示されます。
もちろん、ヤフーやグーグルのトップページが「18歳未満」というキーワードでSEO対策を行っているわけではありません。
それどころか、ページのどこにも「18歳未満」というキーワードの記述は見当たらないでしょう。
では、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
これは、多くのアダルトサイトが「18歳未満の方はこちら」というアンカーテキストで、ヤフーや、ヤフーモバイル、グーグルのトップページにリンクを張っているため起こる現象です。
アダルトサイトは未成年の閲覧を防ぐために、トップページで「あなたは何歳ですか?」という質問をします。
そして「18歳未満」と答えた(クリックした)人をヤフーやグーグルに飛ばします。
その結果、検索エンジンのロボットが、ヤフーなどのホームページは「18歳未満」という検索キーワードに関連性が高いと判断して上位に表示させるようになりました。
グーグルのトップページに関していえば、ページタイトルや本文中のどこにも「18歳」というキーワードすら含まれていないのは、ひと目でわかるでしょう。
まさにアンカーテキストの影響だけで、「18歳未満」というキーワードでの上位表示をしているのです。